チャレンジカフェから巣立った人たち

絶景の中で味わうこだわりドイツパン

丹波 穂のWonne
  代表 岩坪良彦さん
連絡先 0795-86-8156
市島町与戸、緑豊かな風景の中、テラス席のある開放的なパン屋さんがオープンしました。こだわりのドイツパンに氷上町の「バイエリッシャーホーフ」のソーセージを合わせたホットドッグランチも人気で、パンやケーキのテイクアウトもできる、特にハード系パンが好きな人にはたまらないお店です。

兵庫県丹波市市島町与戸725-1

℡ 0795-86-8156

定休日:毎週火曜日

地図はこちら→https://goo.gl/maps/fQqdA

 

 

ショーケースの中に収められた、焼きたてのドイツパン。おすすめの時間はお昼前

Photo ショーケースの中に収められた、焼きたてのドイツパン。おすすめの時間はお昼前

 

  • Q.
    パン作りには長くかかわってこられたんですか?
    A.
    .もともと長崎の実家の家業がパン屋でした。子どものころから、店を手伝うように言われて、製造から焼成と一から十まで叩き込まれ、大きな自転車の後ろに木箱を乗せて配達の毎日でした。当時は嫌だったんですが、やはり自分の仕事を考えたときに慣れたものをと思い、高校に行きながらパンの修業を始めました。
     大手から中小製パン、欧州7か国の製菓学校でも勉強をしたり、日本でもドイツ人のいるお店や個人のケーキ屋さんなどでも研修をして、25歳の時に商売を始めました。大阪の、豊中、茨木、高槻の三店舗を経営していましたが、7年ほど前に知人の縁で、パン職人としてサラリーマン生活を送ることになりました。そのサラリーマン生活が定年になってから今の店を始めたので、ずっと、人生そのものがパン・ケーキという感じでした。


    ヨーロッパで修業したケーキは、定番のザッハトルテが人気
    Photo ヨーロッパで修業したケーキは、定番のザッハトルテが人気
  • Q.
    こちらで起業をされようと思ったのはなぜですか?
    A.
    定年後に田舎でゆっくりとパンを作りながら生活できたらと思っていて、日本各地のいろんなところを回りました。そして丹波に来て、まずはこのロケーション、絶景が気に入りました。景色はとてもいいのですが、車で行きにくいほどの山奥ということでもなく、不便さもあまりないのもいいと思いました。そしてこの物件がもともとは料亭だったこともあり、和の建物が、「面白い」と感じました。和の建物の中に、洋風のパンが売っていたら面白いのではないかと。お店のオープンは(2015年)4月ですが、この建物と家は3年半前に購入していて、芝をはったりペンキを塗ったり、時間をかけてオープンの準備をしました。

    岩坪さんの起業を支える奥様と
    Photo 岩坪さんの起業を支える奥様と


     開放的なテラス席で絶景とカフェを楽しんで
    Photo 開放的なテラス席で絶景とカフェを楽しんで
  • Q.
    店名「丹波 穂のWonne」の由来を教えてください。
    A.
    このお店をドイツパンの店にしようと決めてから、「登山をして、振り返って景色を見たときの感動を言い表すようなドイツの言葉はないか」と思いまして、ドイツ人の知人にも相談に乗ってもらいました。「Wonne(ヴォンネ)」は、ドイツ語で「人生の最高の幸福感、心底からの喜び」という意味があります。その言葉と、自分の人生に常に関わり続けていた小麦の穂、そしてこの土地でよく見る稲穂をかけて「穂の」をつけ、田舎で「ほのぼの」してもらえたらというような意味も込めています。

    看板犬のこむぎちゃん。お客さんに人気のいい子です。
    Photo 看板犬のこむぎちゃん。お客さんに人気のいい子です。
  • Q.
    知らない土地での起業に不安はありませんでしたか?
    A.
    もちろん、知り合いも誰もいませんからね。ですので、商工会を訪ねました。資金面などで相談に乗ってもらったのがきっかけですが、こちらでお店を開いてからはこまめに来てくださったり、様子を聞いてくださったりと力になってもらっています。
     また、最初はこの立地が、ロケーションはいいのですが人通りがないので、チラシはまきましたが、お客さんもゼロではないか、一人か二人、来てくれたらよいほうではないかと不安に思いながらのオープンではありました。



    一番人気はクルミ入りライブレッド。ドイツパンにクルミのアクセントが楽しい一品
    Photo 一番人気はクルミ入りライブレッド。ドイツパンにクルミのアクセントが楽しい一品
  • Q.
    実際にオープンされて、いかがですか?
    A.
    「意外にたくさんのお客さんが来てくれるんだな」というのが第一印象です。Facebookや口コミで知ったと言いながら、予想以上のお客さんが来てくれるので驚いています。
    以前大阪でパン屋を経営していた時などは時代もあり、ドイツパンはあまり売れませんでした。でも今はこのようなハード系パンが美味しいと言ってリピーターになってくれる方も多く、またドイツパンを知らなくても、「こんなパンがあるんや」と興味を持って受け入れてもらえることが嬉しいです。バイエリッシャーホーフのソーセージやハムと合わせて食べるとさらに美味しい、と言ってもらえることも多いです。
    また実際住み始めてからは3,4か月ですが、こちらは本当にいい人が多いですね。自治会の方がたくさん人を連れてきてくださったり、祭りにもパンを出してくれと声をかけてくれたり、私はほとんど何も出来ていないのに、声をかけてくださったりして応援していただいております。


    和と洋のコントラストが楽しい、丹波 穂のWonneさんの外観
    Photo 和と洋のコントラストが楽しい、丹波 穂のWonneさんの外観

    お座敷席からも絶景が楽しめます。
    Photo お座敷席からも絶景が楽しめます。
  • Q.
    岩坪さんのように、「田舎で起業したい」と思う人たちにアドバイスをいただけますか。
    A.
    地域活性という面で見ると、都会にはない素材がいくつもあるのが良さだと思います。都会では新商品でも大衆を見ながら生産性も考えながら経営していったりしますが、このような場所の場合は規模も小さいですが、自分で工夫して興せるものがないかと見つけながらやれるのが「面白い」と感じています。車社会なので、たとえば駅が近くなくても、やり方ひとつで商売が成り立っていくんだなと嬉しい発見をしています。

    第二の人生を考えたときに、「Wonne」のある心豊かな暮らしを選択した岩坪さん。地域の人に応援され、田舎の可能性を感じながら、「人生そのもの」であるパン作りに今日も向き合っています。



    バイエリッシャーホーフのソーセージとドイツパンの組あわせが絶妙なホットドッグランチ。
    Photo バイエリッシャーホーフのソーセージとドイツパンの組あわせが絶妙なホットドッグランチ。